マイクロバブルの発生装置が異なると、マイクロバブルの性質も違う!!

「約20年前からマイクロバブル研究の大分県在住の大成氏のブログより引用」

マイクロバブルのことをやさしく理解するには、なんといっても実際に起こっていることを、そのまま直に見聞することが重要です。

「なるほど、これがマイクロバブルなのか!」

という具体的な体験を通じて、その現象を実際に学習することが、一番わかりやすいことなのです。

それは、たとえば、マイクロバブルのお風呂に入る、植物を育てる、マイクロバブル水を飲むなどの実践を行うことでよいのです。

の体験をしないまま、理屈のみでマイクロバブルを理解しようとすると、実際の現象との検証ができませんので、いわば「鵜呑み状態」になり、次のように「頓珍漢な理解」がなされることがあります。

①マイクロバブル、ナノバブルと称されるものは、みな同じである。

実際には、マイクロバブルの発生装置が異なると、そこから出てくるマイクロバブルの性質が違うのに、それを無視して、みな同じだと、無理やり考えてしまうのです。

なかには、その無理なことを平気で押し通してしまう方もおられますので、ここは要注意ということができるでしょう。

 ②できないことまでできるという、誇大宣伝がなされる。

これには、さまざまな見解と宣伝があります。

たとえば、ある方は「マイクロバブルには殺菌作用がある」と主張されていますが、

これを鵜呑みしますと、マイクロバブルは「なんでも殺せる」ことになり、その主張が、現実に当てはまらくなります。

すると、もっと殺菌作用があるオゾンをマイクロバブルにして、その殺菌効果を上げてみようという指向が働くようになります。

ところが、困ったことに、オゾンをマイクロバブルにしても、思うほどにオゾン水を製造することができません。

それは、オゾンをマイクロバブルにしただけでは、完全にオゾンを水に溶かすことができないからで、その一定程度の溶解効率の突破(ブレイクスルー)ができないのです。

こうなるとお手上げで、「これは困った」と黙ってしまうしかありません。

③マイクロバブルやナノバブルがありさえすれば、それで何かが起こってしまうと考えてしまう。

これについては、後々詳しく考察することになりますので、その本質をわかりやすく説明することに留めておきましょう。

それは、単に存在するということでは何の説明にもならず、重要なことは、その機能を裏打ちさせる物理化学的な反応なのです。

この反応特性と反応を物質を明らかにしない限り、わかりやすい理解と節目にはならないのです。

上記の殺菌作用の話題に戻ると、もともと、マイクロバブルやナノバブルに殺菌作用があるという根拠を探っていくと、それは、あいまいであり、推測の域を出ないものばかりです。

たとえば、「マイクロバブルが圧壊して、数千度、数千気圧になる」、「太陽と同じ1万度にも達する」という見解が、さも「ご立派な説」として語られていますが、これらの根拠には相当な無理や過誤があるように思います。

前者は、超音波によって振動させられたバブルが、急激な圧力が加えられた際に破壊する際に、その内部で「数千度、数千気圧になる」といわれていて、その安易な類推が、そのままマイクロバブルにも適用されているにすぎません。

「マイクロバブルの圧壊」という概念も、その超音波現象で起こったことを機械的に横滑りさせて用いたものであろうと思います。

しかし、超音波振動とマイクロバブルやナノバブルが同じであるという根拠は、どこにも見出せません。

周知のように、「超音波」とは、毎秒2万ヘルツで振動する、人の耳には聞こえない音のことであり、このように高周波の振動がない限り、水中におかれた泡が、その振動圧力で破壊されることはありません。

ところが、どう考えても、マイクロバブル発生時の水中で、このような高周波の振動が起こっているとは考えられず、当然のことながら、その実測もなされていません。

にもかかわらず、「数千度、数千気圧」という主張のみが独り歩きし、その後は「言いっ放し」で終わらしているのです。

同様に、上記の「1万度説」においても、実際には起こりえないような類推で、それを主張して憚らないことが横行しています。

そして、ある意味では「無茶苦茶な類推」が実しやかに語れると、それが意外と一定の普及をしてしまうという現象になってしまいます。

さらに、これらが巷においては誇大宣伝、過剰宣伝、過誤宣伝になり、社会的な混乱に至ってしまうのです。

それゆえに、むずかしいことをやさしく、そして正しく示すことが、何よりも重要になります。

やや、前回の記事の追加説明が長くなりましたが、これから、マイクロバブル技術のオリジナル性について解説していくことにしましょう。

まずは、おもしろいエピソードを紹介することにしましょう。

私のところには、「マイクロバブルのことが聞きたい」という方々が未だによく来られています。おそらく、その数は軽く数千人に達しているでしょう。

あるとき、その訪問者の一人が、次のようなことを伝えにきました。

その発信元は、積水化学の研究開発関係の部長さんだったようでした。

 「我が国発のオリジナル技術として胸の張れるものは、光触媒とマイクロバブルの2つです。前者は、北九州にある企業と東大のF先生によって共同の開発がなされました。

出された特許の数は1万件を超えているそうで、大掛かりな開発でした。

しかし、世の中における普及という面から考えますと、それは十分といえる段階には達していません。

それは、かつてのテレビや洗濯機のように、根本的に国民生活を変えるような商品開発に至らなかったことが原因ではないかと思っています。

これに対し、マイクロバブルの方は、かつての光触媒ほどの派手さはありませんが、徐々に、産業や国民生活の中に広がってきています。

どうか、特定の企業に引っ張られることなく、大事に育ててください」

 この話をお聞きし、この部長さんは、日本全体を見渡すことができる方である、マイクロバブル技術の発展に期待を寄せられている、と思うことができました。

そして、一方で、「我が国のオリジナル技術は2つしかないのか」という思いも過りました

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