私が指摘したのは、次の4点でした。
①マイクロバブル、ナノバブルであれば、みな性質は同じであり、したがって、その作用効果も同じだと思いこんでしまう。したがって、その科学的な検証を行わない、行う必要がないと考えてしまう。
②現場での実証経験がないままに、すなわち、実績がないままに適用し、失敗する。
③マイクロバブルやナノバブルについての科学的学習や研修がなされず、マイクロバブルの物理、化学、生物的究明や検証がきちんとなされていない。
④その役割を担うはずの学者が、それを十分に果たしていない。上記の視察を行った学者の見解には耳を疑った。
このような見解を示すと、その業者の方は、「なるほど」という顔をなされていました。
私は、さらに、こう続けました。
「先ほどの3つの事例に共通していることは、いずれも『白い泡』であることです」
「でも、白いからナノバブルなのではないですか?」
ーーー なるほど、そのような理解をされているのか!おそらく、そのような説明がどこかでなされ、そのように理解し、そう信じきっていたから、このような発言になったのでしょう。
「そうではありませんよ。ナノサイズの粒子や泡は、目に見えない透明なものですよ。白く見えるということはナノバブルではないということですよ」
「そうですか」
こうして、今度は、この「白い泡」について詳しく議論することになりました(つづく)。